2008年04月19日

クローン牛、迫る!

我々は毎日、遺伝子組み換え作物を食べている。
避けているつもりでも、知らず知らずのうちに食べさせられている。

日本では2000年に遺伝子組み換えの表示義務ができはしたが、実際はしょうゆや
コーン油は対象外、家畜への飼料も対象外。また加工品の原材料は含有量の多い
ものから3番目まで。含有量が全体の割合の5パーセント未満ならば、表示義務すらない。

アメリカで昨年作られたトウモロコシは7割以上が遺伝子組み換え。
大豆にいたっては9割以上が遺伝子組み換え。

昨今のバイオ燃料ブームによって今後さらに我々は、アメリカやカナダから入ってくる
遺伝子組み換え作物を食わされてゆくのだろう。

そしてついには肉までも・・・・・・・・。

人間が作り出した命、「クローン牛」が日本の食卓に迫っている。

欧州食品安全機関が「クローン牛は安全」とする報告書を出し、アメリカの食品医薬品局
(FDA)も今年1月に「特定の危険性はない」という報告をまとめた。

そして我が日本の農林水産省所轄の研究所もそれに追随する形で、「普通の牛との
生物学的な差異はない」という結論を出してしまった。

ついに、夢の食べ物が食卓にのぼる日が近づいた。生きものはコピーできるのである。

イギリスで初めて体細胞クローン羊、「ドリー」が誕生したのは1996年7月のことだった。
思えばあれから12年、人類はひたすらテクノロジーを追求し続け、ついには生命を操作
することに対しても何の罪悪感も抱かなくなってしまったようだ。

つい先日のことだったはずだ。「食の安全」が声高らかに唱えられていたのは。

中国野菜に対する不信感、39パーセントを切った自給率の向上、
地産地消、生産者の顔が見える食べ物づくり、フードマイレージゼロ、
そのためには我々消費者も多少の経済的な痛みは負いましょう、と決めた覚悟。

あの時、日本の「食」と「農」はターニングポイントを迎え、少なくとも今までのような
バカげた政策は改善される方向に向かっていたはずだった。
その流れに、すべて逆行するかのように接近してきた「クローン牛」。

大丈夫。安全。それに何より経済的。

またしてもすべてにおいて優先される経済という軸。アメリカの思うがままの食料戦略。

はたして安ければ、そして安全ならばそれでいいのか?
そこには「絶対に立ち入ってはいけない領域」という倫理観はないのか?

殺すための命をつくり出し、そして殺す。人間の手によって、人間だけのために。

それがどれだけ自然の摂理に反したことなのかも気づかずに、それが「繁栄」ではなく
「滅亡」への道だということもわからずに。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そしていつの日か、人間は人間をつくり出すだろう。

「食べものは、かつて生きものだった。」


鉄崎幹人公式HP  http://www5.ocn.ne.jp/~tetsu/
  

Posted by mikihito at 23:49Comments(10)TrackBack(0)